言語、特に長い情報を理解する際には、文脈を予測しておく事が理解度を高める為必要となります。

これは日常の会話や読解においても、母語では自然に行っていることです。理解度が高い人は、事前に文字、絵、表などclue(手がかり)を見つけ、内容の予測を行っています。

試験においても予測が大事です。今年度からの共通テストの英語ではReadingとListeningはこれまで以上にchallenging(大変でやりがいのある)な問題があります。特に一回だけのリスニングや長いリーディング問題に慣れていない受験生に取っては、新しくなる共通テストは英語検定の試験以上に難しく感じるかもしれません。

しかし、この共通テストにおいても予測が大事です。特に今回リスニングで難しく感じるのは第5問です。この問題では多くの情報を一度に聞きとらなければならなりません。トピック(主題)のみならず、detail(詳細な内容)についても問われます。第5問では問題の表や選択肢を事前に読む時間が60秒与えられます。この1分の間に、どんなトピック、どんな詳細を聞とならければならないのか、結論はなんなのかを表や選択肢を見て、リスニング前の準備をしておかなければなりません。この1分は決して長くはありません。ただ、問題の出題方法に精通しておけば、リスニング問題の20秒の説明も含めても計1分20秒がプリリーディング(事前の情報取り)があることになります。速読ができている人は、問題なく全てのポイントを押さえる事ができるでしょう。一方、リーディングで遅い人はこのリスニング前のプリリーディングを有効に利用できないかもしれません。

リスニングにリーディング?と思うかもしれませんが、リスニング問題も文字の選択肢を選ぶという点ではリーディングと同じです。リーディングの力を上手く使い、プリリーディングを使い、リスニングを聞いていただければ、1回しか聞けないリスニング問題も対策は出来るはずです。

受験までもう2ヶ月です。最後の問題練習で是非プリリーディング練習を行って本番で成果を発揮してください。