実用英語技能検定(以下、「英検®」)を運営する公益財団法人 日本英語検定協会は、3級以上の級(1級、準1級、2級、準2級、3級)の試験に一部新形式での出題を加え、2024年度(予定)にリニューアルすることを発表しました。

 

⚫️ 時間変更は3級(15分)、準2級(5分)のリーディング・ライティングで長くなります。

⚫️ 出題形式はリーディングに関しては1級〜準2級を対象に「語彙問題」「長文問題」の設問数が一部削減されます。3級に変更はありません。

⚫️ ライティングは、1題追加されるので、計2題の出題数となります。1級〜2級は既存の指定されたトピックについて意見論述を行う問題に加えて、「要約問題」が1題追加されます。準2級と3級は、既存問題に加え「Eメール問題」が加わります。

⚫️ リスニングは、変更はありません。

⚫️ スピーキング(二次試験)に関しては、準1級のみリニューアル予定です。「受験者自身の意見を問う質問」に話題導入文が追加されます。その他の級に変更はありません。

 

詳しくは英検のサイトからのPDFをご覧ください。

リニューアルの理由

ライティングは一問だけで他のスキルと同じ配点だったため、ある意味得点しやすい問題でした。中級ではライティングにおいても実用的なE-mailをかけるライティング力が当然必要な力であるため追加されたのだと思います。2級以上では、海外の大学などでは研究論文を書く際に参照、引用する際に文献の要約が求められます。これは他の試験(TEAP等)でも同様の問題があるため世界的な語学試験として通用するためには不可欠な試験内容だったと思います。実は過去にも特定の級においてE-mailのリスポンスのライティングや要約問題は英検で使われていた過去があるためリニューアルと行っても実際にはリバイバルと言えるでしょう。

準1級のスピーキングで話題導入文がはいるのは、これはむしろ受験生への考慮でリニューアルでは無く改善です。絵に関する意見問題を除く3問は突然短な文で異なる話題について質問され、受験者も文脈が理解できず勘違いのまま意見を述べてしまうということが多く発生していたようです。

対策

これまでにも出題された形式がほとんどなので、級は違いますが、過去の問題から出題の意図や書き方を研究し準備をすることです。海外の試験でも同様の問題がありますから、上級者は英検に拘らず他の試験(TEAPなど)もトライしてみるのもライティング力を高める方法となるはずです。